2019年12月8日日曜日

獅子木遣(ししきやり)

 いつもご覧いただき、ありがとうございます。

 この週末は、新島村本村(ほんそん)にある、十三社神社の例大祭が行われました。土曜日は、前夜祭演芸が開催され、日本舞踊、フラダンス、きれきれのダンスなど、芸達者な大人から子供たちまで、楽しい出し物が披露されました。夜店もたくさんでて、大勢の人で賑わいました。

 そしてきょう日曜日は、大祭式が行われました。例年の神事だけではなく、今年は、新天皇陛下の即位というおめでたい年に当たり、獅子木遣という獅子舞が披露されました。この獅子木遣は、このようないおめでたい年だけにしか見られないもので、十数年ぶりとのことです。
 
 獅子舞は一般には笛や太鼓の歌舞音曲が伴いますが、この獅子木遣は歌だけです。これは、かつて新島では流人を受け入れていたのですが、流人は楽器を楽しむことは許されていませんでした。でも、年に一度のお祭りの時だけは、流人の人も獅子舞を楽しめるようにと、このような形になったようです。また、新島は土壌が砂地でお米がとれないので、お米は配給制で貴重なものでした。でも、このお祭りの時だけは、流人の人にもおにぎりを一つだけ与えられたそうです。人にやさしい新島文化です。これこそモヤイ(思いやり)の心ですね。




 最後に、神社でよく見かける注連縄(しめなわ)と白いぎざぎざの紙の紙垂(しで)です。 これは、注連縄(しめなわ)が雲(積乱雲)紙垂(しで)が稲妻を表しているようです。稲妻には稲という字がはいっていますね。積乱雲と稲妻で雨が降り、田んぼが潤い、お米が実るという願いがこもっているそうです。我が国は、瑞穂の国といわれるように、お米と深くかかわっています。この神社でも、昨晩はお米が原料の日本酒が振る舞われていました。私もいただきました。ぽ!  

 


  
  流人にも 心優しい 獅子木遣 モヤイの心 受け継ぐ文化

3 件のコメント:

  1. やまなみさん、こんにちは。
    新島の流人の方との生活の様子、お教えいただきましてありがとうございます。
    これまでの島の歴史の中で、島の方にとって貴重なお米のおにぎりを、お祭りのときには流人の方にもお分けしてくださっていたとのこと、同じ日本人として、その優しい島の方たちのお気持ちが、心にしみます。新島がこれからも平穏で幸せな島でありますように、心から願います✨

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  2. yuukiさん、コメントありがとうございます。流人制度は、当時の島の環境を考えると相当厳しいものであったと思います。でも、罪を犯しても、生きてその人の能力を島のために尽すことで、償わせるものだったんですね。ですから、新島には豊かな文化が継承され、流人の方とゆかりのある地方(奈良県、岐阜県、山形県など)との交流が今でもあるんですよ。

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  3. 岐阜県ともご縁があるのですね。様々な地との繋がりがあるのですね。

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